50代で人生をやり直したいという方におすすめの資格10選!選び方も解説

最終更新日:2024-12-08

50代になり、将来の再雇用時や再就職に対して漠然とした不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

確かに50代になると再就職の難易度も上がりますが、専門的な資格やスキルがあれば決して不可能ではありません。

そこで本記事では、50代で人生をやり直したいという方に向け、おすすめの資格を10個紹介します。

新たに資格取得に向けて学習したいが、何を取得すればいいか分からないという方はぜひ参考にしてください。

50代で人生やり直したい!おすすめできる資格10選

50代で人生をやり直したい方に、おすすめできる資格10選を紹介します。

資格名合格率学習時間の目安独占業務
中小企業診断士4%前後1,000時間無し
税理士19%前後4,000時間・税務書類作成・税務代理・税務相談
宅地建物取引士16%前後400時間・重要事項の説明・重要事項書類への記名・37条書面への記名
社労士6%前後1,000時間・1号業務(手続き代行)・2号業務(帳簿作成)
行政書士12%前後800時間官公署に提出する書類の作成
マンション管理士/管理業務主任者10%前後/20%前後500時間/300時間管理業務主任者のみ・管理事務に関する報告・管理受託契約の記名・管理受託契約に関する重要事項の説明と記名
賃貸不動産経営管理士30%前後200時間無し
日本語教師30%前後500時間認定教育機関での就業
キャリアコンサルタント60%前後350時間無し
介護福祉士70%前後250時間無し

いずれも需要が大きく、難易度の高い資格なため、その分就職時に有利にはたらきます。

何の資格を取得すればよいか迷う方は、上記の資格も検討してみてください。

各資格の特徴について詳しく解説します。

中小企業診断士は超難関だがコンサルティング業で独立できる

資格の種類国家資格
合格率4%前後
学習時間の目安1,000時間
独占業務無し
受験資格無し
試験方式・一次試験:筆記(択一式)・二次試験:筆記(記述式)+面接(口述)

中小企業診断士は、企業経営に関する知識全般を横断的に取得する国家資格です。

独占業務はありませんが、高い専門性と幅広い知識をもとに経営コンサルタントとして経営者へのアドバイスなどを行えます。

合格率4%程度と難易度が特に高く、その分取得後は再就職などでも有利にはたらくでしょう。

目安の学習時間は1,000時間ほどで、1日5時間学習しても半年以上かかります。

働きながら取得する場合は1年ほど前から時間をかけて学習を進めましょう。

税理士は年齢層が高い士業として有名

資格の種類国家資格
合格率19%前後
学習時間の目安4,000時間
独占業務・税務書類作成・税務代理・税務相談
受験資格学識、資格、職歴の要件を満たす
試験方式必須2科目を含む全11科目から5科目に合格

税理士は税務に関わる独占業務を行える国家資格で、必須科目を含む全11科目の中から5科目の合格によって取得できる資格です。

税理士資格を取得できれば、税理法人や会計事務所などへ採用される可能性が上がるほか、独立開業することも可能。

科目は一度に全科目合格する必要はなく、生涯有効なため、長い時間をかけて取得を目指す人も多いです。

年齢層が高い士業としても有名で、8割以上が40代以上の年齢となっています。

学習時間は4,000時間以上が目安と長期に渡って学習が必要なため、早めに学習を始めるのがよいでしょう。

宅地建物取引士は不動産業界への再就職に大きく有利

資格の種類国家資格
合格率16%前後
学習時間の目安400時間
独占業務・重要事項の説明・重要事項書類への記名・37条書面への記名
受験資格無し
試験方式筆記試験(択一式)

宅建は不動産取引の専門家としての知識を証明する資格です。

不動産業界への再就職においては大きく有利にはたらき、毎年20万人以上が受験する人気資格です。

合格率は10~20%程度と難易度が高めで、需要も大きいため、不動産業界への転職を考えている方は取得を検討しましょう。

ただし独占業務はあるものの宅建業の資格だけで独立は難しいため、ある程度実務経験なども積んでおくと良いでしょう。

社労士は社会保険業務のスペシャリスト

資格の種類国家資格
合格率6%前後
学習時間の目安1,000時間
独占業務・1号業務(手続き代行)・2号業務(帳簿作成)
受験資格学歴や職歴の要件あり
試験方式・午前:選択式試験・午後:択一式試験

社労士は労働や社会保険に関する法律の専門家で、人事や労務管理を行う国家資格です。

労働や社会保険に関する一部書類の作成や申請手続きが独占業務となっており、社労士事務所への就職や独立開業も可能です。

法律に関する幅広い知識を問われるため試験の難易度が高く、合格率6%前後の難関資格となっています。

行政書士は書類作成や許認可業務を通じて安定収入が見込める

資格の種類国家資格
合格率12%前後
学習時間の目安800時間
独占業務官公署に提出する書類の作成
受験資格無し
試験方式筆記試験(択一式/選択式/記述式)

行政書士は、官公庁などに提出する書類作成などを独占業務として持つ資格です。

主な仕事内容は行政へ提出する書類作成のサポートや相談に乗ったり、手続きを代行することです

コンサルタント業や会計業務に携わることもあります。

合格率12%前後と難易度が高く、資格取得後は安定収入が見込めるでしょう。

マンション管理士・管理業務主任者は管理人として定年後に働ける

資格の種類いずれも国家資格
合格率・マンション管理士:10%前後・管理業務主任者:20%前後
学習時間の目安・マンション管理士:500時間・管理業務主任者:300時間
独占業務マンション管理士:なし
管理業務主任者:・管理事務に関する報告・管理受託契約の記名・管理受託契約に関する重要事項の説明と記名
受験資格いずれも無し
試験方式筆記試験(いずれも択一式)

マンション管理士や管理業務主任者は、マンション管理における維持・管理を行う国家資格です。

両者の違いは、管理組合の運営や施設の維持管理のアドバイスなど管理組合側の立場から業務を行うのに対し、管理業務主任者はマンションの管理会社として施設の修繕や運営管理を行います。

立場は正反対ですが、試験範囲で重複する部分が多く、ダブル取得を目指す方も多いのが特徴となっています。

また、管理業務主任者には独占業務があるので、定年後にマンションの管理人の仕事をしたい方は取得を目指しましょう。

管理業務主任者の方がやや合格率が高めですが、両方の取得を目指し学習してみてはいかがでしょうか。

賃貸不動産経営管理士は賃貸経営に興味があるならおすすめ

資格の種類国家資格
合格率30%前後
学習時間の目安200時間
独占業務無し
受験資格無し
試験方式筆記試験(択一式)

賃貸不動産経営管理士は、不動産会社とオーナーの間に立ち、賃貸物件の運営に関するアドバイスや管理を行うのが主な業務内容です。

以前は民間資格でしたが、2021年には国家資格となっています。

賃貸物件の設備管理やトラブル対応など、施設を適切に維持するための知識が得られるため、賃貸経営に興味がある方にはおすすめです。

また、合格率が30%前後と国家資格としては比較的高めなので、学習時間を確保しにくいという方にも向いています。

日本語教師は異文化交流ができ、定年後の趣味としてもよい

資格の種類国家資格/民間資格
合格率30%前後※日本語教育能力検定試験の場合
学習時間の目安500時間
独占業務認定教育機関での就業
受験資格無し
試験方式筆記試験(択一式/聴解/記述式)

日本語教師になるにはいくつかの方法があり、民間資格である「日本語教育能力検定試験」か、「日本語教員試験」に合格するのが主要なルートです。

2024年に国家資格となっており、文部科学省での認定教育機関で働くには日本語教員試験

を突破して登録日本語教員となる必要があります。

また、420時間養成講座を受講すると日本語教員試験の基礎科目が免除されます。

認定機関以外の予備校などで働く場合は、日本語教育能力検定試験の合格のみでも問題ありませんが、ダブル合格を目指せる通信講座などもあるのでおすすめです。

異文化交流ができ、定年後の趣味としてもアクティブに働きやすいため、人にものを教えるのが好きという方はチェックしてみてください。

キャリアコンサルタントは人生経験を生かしてキャリア支援ができる

資格の種類国家資格
合格率60%前後
学習時間の目安350時間
独占業務無し
受験資格無し
試験方式・筆記試験(択一式)・実技試験(論述/面接)

キャリアコンサルタントは、労働者の職業選択や能力開発、キャリアに関するアドバイスなどキャリア支援を幅広く行うのが主な仕事です。

人材派遣会社やハローワークといった公的就業支援機関、大学などの教育機関で就労希望者などの相談に乗ります。

独占業務はありませんが、幅広い知識や業界に対する知見などが必要で、50代の人生経験や職務経験に基づくキャリア支援ができるのが魅力となっています。

筆記試験と面接を含む実技試験が行われ、合格率が60%と高めなのも特徴です。

これまでの経歴を活かして誰かの相談に乗るのが好きという方は検討してみましょう。

介護福祉士は介護施設での管理職になれる道が開ける

資格の種類国家資格
合格率70%前後
学習時間の目安250時間
独占業務無し
受験資格・養成施設の卒業者・3年以上の実務経験者などルートによる
試験方式筆記試験(択一式)

介護福祉士は介護に関連する唯一の国家資格で、身辺介助や介護計画の作成、本人・家族との相談対応などを手広く行います。

介護の専門知識を持つことを証明する資格なため、介護施設での管理職になれる道が開きやすくなるでしょう。

筆記試験自体の合格率は高めですが、実務経験や養成施設など以下のさまざまなルートを経て受験できるため、まずはどのルートを目指すのかを選ぶ必要があります。

50代から介護福祉士を目指すなら、養成施設か実務経験でのルートを選ぶのが一般的です。

50代で今から資格を取得するのは無駄?

50代での資格取得は決して無駄ではありません。

しかし、再就職などに活かすなら取得する資格は慎重に選びましょう。

50代ともなると就職の際には過去経歴やスキルなどが問われるため、難易度の低い資格だと他の応募者との差別化が難しくなります。

そこで、税理者や社労士といった、取得しないとできない独占業務がある資格がおすすめです。

難易度の高い資格が多く、学習時間もかかるため、効率よく資格取得を目指せる通信講座を利用しましょう。

男性と女性でおすすめの資格は変わる?

基本的に男性だからおすすめや、女性だからおすすめといった資格はほとんどありません。

しかし、たとえばマンション管理士の場合は9割近くが男性の受験者です。

また、介護福祉士では女性が7割など資格によって多少の差異があります。

どういった場所に就職したいのかを視野に入れたうえで、学習する資格を選びましょう。

50代から資格を取る際の選び方

50代から資格を取る際の選び方は、おもに以下の3点です。

  • 定年後の再就職で有利か?
  • 手に職がつけられ定年後に独立して食える資格か?
  • 理系か文系か、会社の業種、職種から選ぶ

50代からの資格取得は、直接仕事に結びつくものがおすすめです。

上記の内容を押さえたうえで選んでみてください。

定年後の再就職で有利か?

定年後の再就職で有利にはたらくかを検討してください。

再就職の際は即戦力になるかが重要視されるため、資格はスキルを証明する指標のひとつとなります。

難関資格であるほど取得者が少ないため、需要が大きく再就職の際にも活用できるでしょう。

ただし、再就職では資格だけでなく経験も重要です。

資格取得に加えて実務経験もあるとよいので、早めに取得して経験を積むのがおすすめです。

手に職がつけられ定年後に独立して食える資格か?

50代から資格を取得する際、特に重視すべきポイントの一つが「定年後も独立して活かせるかどうか」です。

50代から新しいことを学び直す場合、時間や労力を投資する価値がある資格を選ぶことを意識しましょう。

手に職がつけられる資格があれば、定年後も独立開業が可能となります。

これまで培った経験や人脈がある方は、独立後に活用できるのも利点です。

理系か文系か、会社の業種、職種から選ぶ

理系や文系、会社の業種・職種が自身に合っているかも重要なポイントです。

また、再就職を希望する業種や職種に合わせて資格を選ぶのも良いでしょう。

教育に携わりたい場合は日本語教師、需要の多い介護業界なら介護福祉士といった具合に、就職先を意識した資格の選択を行います。

50代でも人生をやり直せる資格はある!興味のある資格に挑戦しよう

本記事では、50代からでも人生をやり直せるおすすめの資格を解説しました。

50代からの資格取得は、再就職の際に有利になる資格で、難関かつ即戦力へとつながるものがおすすめです。

税理士や社労士など独立開業できる資格は、定年後でも需要が大きいため学習する価値があります。

しかし、まずは資格試験に合格する必要があるため、50代から新しく資格取得を始める場合は、効率よく合格を目指せるよう通信講座や予備校の利用がおすすめです。

取得したい資格を決め、自身にあった通信講座を選んでください。